2011年12月31日土曜日

素描



この絵に描かれているものが、なんだかわかりますか?


そう。
珈琲と、芋けんぴ。

素描家のしゅんしゅんさんが、TOCORO BLEND COFFEE「AUTUMN」(現在「WINTER」が発売中!)の小冊子のために描いた原画が我が家にやってきました。


すごく、いい!
おいしい芋けんぴを作れる気が湧いてきます。

というか、珈琲と芋けんぴをセットで描いた絵は、世界で初なんじゃないかな。


しゅんしゅんさんの絵と出会ったのは、ずいぶんと前。
tocoro cafeの上村さんが「お店の様子を、その場で描いてくれた方がいるんですよー。」と一枚の絵を見せてくれたのが最初でした。

その絵を見た瞬間、tocoro cafeの空間を作った、小泉誠さんに対する僕のイメージがそのまま絵になっている!と感じました。

そのイメージとは、手描きの直線。

直線なんだけど、機械的な冷たい直線じゃなくて、手の温もりを感じる暖かい直線。
小泉さんはカタチで、しゅんしゅんさんは素描で表現するけど、同じものを見てるのかなあって思います。
それが「素」なんでしょう。
奇しくも小泉さんが書いた本のタイトルが「デザインの素」ってのもね。

そんなしゅんしゅんさんの2年間のスケッチが詰まった素描集「糸の泉」が、現在tocoro cafeで買うことができます。

しゅんしゅんさんが出会った、カフェやギャラリーの店内や外観などが文章と共に描かれ、その場を構成するひとつひとつのモノに想いを巡らせることができる。そんな本です。
今までの集大成を感じると同時に、これからどんな素描が生まれるのかも楽しみになります。

僕もこの絵に描かれた、珈琲と芋けんぴの組み合わせを、もっとたくさんの人が楽しめるよう頑張ろう!

2011年12月28日水曜日

『flip-flopと』の戦略


芋けんぴの販売を始めたのはいいのだけど、目下の課題は「作るのに時間がかかりすぎる」ことです。

今までは、1回で1kg分のさつまいもを揚げて、多くても4回。しかも鍋も小さかったので油の温度も上がりやすく、時間を気にしたことがありませんでした。
しかし、販売となるとまとまった数が必要で、ここ最近は作れる量と時間のバランスを最初は8kg、次は12kg、その次は16kgと、いろいろ試していました。
さらにはパッケージもひとつひとつ手作業で、これが意外と時間がかかります。

そうなってくると心配なのはお金のこと。
こんなペースでお金が回るんだろうか。いや回らない…
なんて考えていると、どんどんクリエイティブな、おもしろい発想が失われていくのを実感しました。なるほど、これが世の中つまらなくしている原因か、と。

「作るのに時間がかかる」という話を人にしたら、「手作り感」を売りにしてはどうか、と言われました。確かにそういう「戦略」は必要だな、と思っていました。
この芋けんぴ、何が売りなのかと。

「手作り感」を売りにすることはできます。一本一本包丁で手切りしていて、おいしい芋けんぴを目指し、ちょっとずつ太さを変え、揚げ方や温度を変え、最適な方法を探っています。
だから均一なものはできなくて、それを「手作り感」と呼ぶことはできます。
しかし、すでに使い古された「手作り感」という言葉に、すごく違和感を感じるのです。

戦略は、人の信頼を得たり、気を引いたりする、「表」の看板のようなものです。
そこにはきれいな言葉、刺激的なイメージが並びます。
でも、取り繕って、または思惑を感じる看板に魅力は感じません。
「表」はむしろ、豊かな人間らしい「裏」があってこそあるものじゃないか。
裏側の挑戦したり、失敗したり、うまくいったりのくり返しで、自然に表ができてくるものじゃないか、と思うのです。

だから『flip-flopと』の戦略は、戦略は自然に出てくる。
要は、あるがままを出す、ということかなあ。



なんて書いてみたんだけど、大人の都合で書けない。とかあるのかなあ。
ちょっと楽しみでもあります。

2011年12月24日土曜日

可笑しいお菓子、売ってます。


ついに、芋けんぴの販売が始まりました!

始めは6ヶ月間通っていたネイチャリング・プロジェクトの懇親会でのイベント販売。
そして、狛江のカフェ 茶茶さんでのテイクアウト販売。

ようやくひとつ、カタチにすることができました。
しかしまだ始まったばかり。これからです。
他の協賛店さんにも、もうすぐ置いてもらう予定です。メインに考えていたリヤカーでの移動販売は準備中で、年明けになりそうです。


さてこの辺りで、ここに至るまでの苦労話になりそうですが、それは置いといて。

上のチラシ、
「可笑しいお菓子」とは何ぞや?と思った方もいるでしょう。てかほとんどか。
このキャッチコピー。なんでこうなったかというと、

芋けんぴのあるシーンに、今生きている可笑しさを感じてもらいたい。そんな想いが込められています。もちろん駄洒落じゃありません。まあ、ちょっとだけね。

可笑しいって不思議な言葉です。
僕はその言葉の中に、日々の感謝と楽しさ、そして少しだけ、胸の奥がチクッとする痛みが含まれているように感じます。
それは、生きていればどんな瞬間にも感じられる、普段の日々の感覚なんだと思うんです。

例えば芋けんぴでいうと、さつまいもと砂糖だけで作られて体に悪いものは入ってなく、おいしくてポリポリ食べられる。おいしくて幸せなんだけど、心の奥ではちょっとだけカロリーを気にしてしまっている、、、そんな感じ。

家でぐうたらしてる時も、外でちゃんとした手土産として渡す時も。
どんな普段の生活のなかにでも溶け込んでいける芋けんぴは、まさに、可笑しいお菓子なのです。


そんなわけで、可笑しいお菓子の芋けんぴ。
これからどうぞよろしくお願いします。


flip-flopと
加藤晶夫

2011年12月20日火曜日

マスキングテープとメニュー



マスキングテープです。


今はすっかりおなじみになったマスキングテープですが、このシリーズ化のきっかけは前に住んでいた経堂にあったロバロバカフェの方の感性と情熱があったから。

ってことを閉店してしまってから本で知ったんですけどね。僕はすごく家が近かったのに行ったことがありませんでした。無くなってから気付くことって多いですよね。

しかし、マスキングテープを「かわいい」と感じた感覚、すごくいいなあと思うのです。
今みたいにカラフルな色とりどりのバリエーションがなかった頃、実用性だけがあって生活の中に溶け込んでいたものを拾い上げ、もっとこうしたらかわいいんじゃないか、と思えた。
別に新しい価値を一から作りあげなくても、普段の生活の中にかわいいもの、おもしろいものはたくさんある。
それを拾い上げられる視点がもっと広がれば、世の中おもしろくなると思うんだけどなあ。


さて、前置きが長くなりました。

このマスキングテープ、何に使うかというと、芋けんぴの種類が一目でわかるように目印として使います。
ついでに販売する芋けんぴのメニューも紹介!


臙脂(えんじ):紅はるかを使った、ちょっと堅くて細め、ポリポリとした食感のなかに芋本来の甘さを感じられるスタンダードな芋けんぴ


アプリコット:βカロテンを含んだ人参芋を使った、噛むとじゅわーと特徴的な甘みが広がるオレンジ色の芋けんぴ


葡萄(ぶどう):パープルスイートロードという紫芋のなかでも、すっきりとした甘みとほっこりとした食感が特徴の芋けんぴ。


チョコレート:埼玉の濱中農園さんが作った紅あずまを、黒糖で味付け。コクのある力強い風味の芋けんぴ。

始めはこの4点での出発です!
これから時期によって芋の種類が変わったり、特別メニューが発表されるかもしれません。
楽しみにお待ちください。

2011年12月16日金曜日

大和製衡 普及型 上皿はかり



「はかり」です。


芋けんぴ関係ないじゃん。と思った方、まあちょっと聞いてください。
最近、ブログの更新サボりがちでしたが、その分販売の準備は着々と進んでいました。

以前は車での移動販売を考えていましたが、できることをやる。夢のようなふわふわした話じゃなく、しっかりと手応えを感じながら進める道を探っていたら、自然にリヤカーでの移動販売にたどり着きました。
なんでかっていうと、それはやっぱりそっちの方がおもしろいから、としか言えないなあ。

で、販売形態は「計り売り」。

計り売りであれば少ない量も買いやすいし、好きな人は好きなだけ買える。
それにリヤカーで計り売りしている姿は、なんかいい。


そして、計り売りに似合うはかりを探したのでした。

デジタル表示は、水気や衝撃に弱そうだし、きっちりした数字が見えるのはなんか違う。
アンティークのものも考えたけど、機能やメンテナンスの心配もあるし、懐古的な雰囲気を狙ってるわけでもない。

そうやって考えていくとたどり着いたのが、この「YAMATOの上皿はかり」でした。

業務用でこのタイプのはかりを今でも作っているのはYAMATOを含めても2、3社だけ。
そのなかでYAMATOを選んだ決め手は、これは言葉にしにくいのだけど、佇まいに信頼感が漂っていたから。
なんなんだろう、この感じ。

でも確かに、業務用らしさ、値段や装飾に惑わされていない真面目さが、デザインに表れていると感じます。
そういうの好きなんだよねー。

というわけで、芋けんぴの移動販売にまつわるデザインの話もちょこちょこ書いていきたいと思います。

2011年12月1日木曜日

いろいろいも

鹿児島の久木田農園さんからいただいた、様々な種類のさつまいもを使って、早速芋けんぴを作ってみました。

左が、人参芋。
皮は白色で、なかは人参のようなオレンジ色。(…人参のような、は言い過ぎか。)
味は独特の風味と甘さがあり、食感はしっとりとして、はじめて食べたら「あっ、おいしい。」と思える芋でした。

右が、パープルスイートロード。
なんかすごい名前ですが、その名のとおり紫芋のなかでも甘みのある品種です。
癖のないきれいな甘さで、食感はほっこり。ほっこり系は芋けんぴにするとカリッと小気味よい食感になります。

きれいな紫とオレンジの芋けんぴができました。
同じように揚げても、それぞれ違う甘み、食感、風味があり、これからそれぞれの芋にあった、太さや揚げ方、砂糖の種類も選んでいこうと思います。


まだあります!

左が、紫娘(むらさきむすめ)。
皮が白色で、なかの色はうすい紫。
かなり繊維質な感じで、切るのが大変でした。

右が、太白(たいはく)。
なかが真っ白の芋。
紅あずまなどが市場に出回る前は、さつまいもと言えばこの太白だったそうで、世代の方には懐かしい味のようです。
粘りのある食感と甘みが特徴で、芋けんぴにしても独特の食感が出せそうです。


さつまいもって日本では主食にはならなかったけど、戦時中の食糧や江戸時代の飢饉を救ったりもして深い歴史があるんです。
今回、いろんな芋を見て、切って、揚げて、食べてみてその歴史の積み重ね、人の努力の積み重ねをすこし感じることができました。

何度も言ってますが、芋けんぴっておもしろいなあ。

2011年11月24日木曜日

鹿児島へ

鹿児島へ行ってきました。

九州に行ったのも初めて。飛行機に乗ったのも初めてでした。
鹿児島にはチカラがありました。
僕がこれまで住んできた、愛媛、大阪、東京とはひと味違う、鹿児島ならではのチカラ。

豊かな自然があり農産、畜産、海産が盛んで、おいしいものたくさん。
おまけに焼酎もあります。
おいしいもの、活気のあるところに人が集まり、その象徴ともいえる桜島があります。

そんな鹿児島に僕は、さつまいもを探しにいってきました。

とある本で見かけて突然電話したにもかかわらず、快くご案内してくださったNPO法人かごしま食の家族の園山さん。
おかげで当日はとてもいい、楽しい体験をすることができました。ありがとうございます。

「かごしま食の家族」さんは有機農業の生産者と消費者をつなぐ団体で、加盟している生産者さんはすべて顔はもちろん見えているし、考え方も通じ合っている有機農業の先駆者の方たちばかりです。

この日は、牧ノ原台地の福山町でさつまいもを生産されている久木田農園さんを紹介していただきました。

さつまいもは、霜の降り始めるこの時期は収穫の終わりで、収穫した芋を貯蔵している倉庫を案内してくれました。
ずらーっと並んださつまいもの箱。
ひとつひとつに色んな品種の書かれたラベルが貼ってあります。
ちょっとはさつまいもに詳しいつもりでしたが見たことのない名前ばかり。
その数なんと!40種類もの品種を作っているそうです。

いやーテンション上がりました!

皮の色、断面の色、形、味、特徴のちがう芋たち。
いろんな思惑、試行錯誤、または偶然で生まれた芋たちを、芋けんぴにしたらどんなものになるだろう?
考えただけでワクワクします!



ちなみにこれは、左が「紅さつま」、右が「紅はるか」。
違いがわかるかな?




収穫の様子も見せていただきました。

機械を使った収穫方法。
マルチと呼ばれるものを被せる生育方法を知りました。(黒いのがマルチシート、略してマルチ)


その後、湧水町にある園山農園さんにも案内していただきました。
杉林を切り開いて作られた畑。






深ねぎ(長ネギ)って白い部分は人の作為によるものって初めて知りました。




無農薬、無化学肥料で育てられたキャベツ、ブロッコリー、大根、人参、深ねぎ(長ネギ)を収穫しました。
掘ったその場でかじった野菜は、味がギュッとつまってうまかったー。
有機ならではで、育てられた人の力、自然の力に感謝です。


実際に人に会って、作られているところをその目で見て、体で感じてわかることが本当に多いです。

鹿児島と芋けんぴ。
有機農業と芋けんぴ。

園山さん、久木田さん、かごしま食の家族の方たちとは、これからもお互いいい関係を作っていけたらなあと思いました。これからもよろしくお願いします。
ありがとうございました!


さあ、芋けんぴ作るぞー!!

2011年11月9日水曜日

自然の力



以前もお世話になった濱中さんの畑に、またお邪魔しました。
今回は農業体験をしてみたい希望者を募って、さつまいもや里芋の収穫、虫除けネットを張ったりしました。

さつまいも掘りなんて小学校以来!なんて声も聞こえてきて、意外と固い土に苦戦!
軍手をしていても爪の中に土が入ったりしながらも、収穫の喜びと野菜を育て上げる大変さを身体で感じました。

でもやっぱりそれが自然だなあって感じました。
人の体に入るものだから農薬は使わず、手間と想いをこめて育てる。
だからこそ野菜を食べちゃう虫もいるけど、おいしくしてくれる微生物もいっぱいいる。
それを爪に土が入りながらも掘り出す。
その感覚すべてが自然で真っ当なものだと思うんです。

一緒に行ったメンバーも思い思いに感じるものがあったようで、とても楽しい一日になりました。
おいしいご飯をいただいたり、収穫したさつまいも、里芋をお土産にくれたりもして。
濱中さん、ありがとうございました。


後日、この日に収穫したさつまいも(紅あずま)を早速芋けんぴにしました。
さつまいもは少し貯蔵しておいた方が甘みは増すのですが、堀たての芋は芋の青っぽさ、皮の渋みも強く、それをそのまま感じられるものになりました。
味付けに黒糖を加え、芋の自然のままの味と黒糖のコクが調和するようにしました。

評判は上々。
こういう芋の特徴を活かした芋けんぴが作れるようになりたいなあと、新しい道筋が見えてきました。

2011年11月1日火曜日

黄金千貫と安納芋


自然食品のお店で、「黄金千貫」と「安納紅」を見つけたので購入してみました。

「黄金千貫」は以前書いたように、市販されている芋けんぴの多くがこの芋を使っていて、皮の色は黄色で、肉質は粉っぽく、包丁を入れるとすごく固い。

「安納紅」は種子島・安納地区で育てられた糖度15〜16度にもなる甘いしっとりとしたさつまいも。中はオレンジ色で、切ってみると水分が飛んでいたようで案外固い。


「紅はるか」以外で芋けんぴを作るのは久しぶりで、両方ともいつもと同じ作り方で作ってみました。

完成したのがこちら。左が黄金千貫。右が安納紅です。

作った自分がびっくりしちゃいました。
こんなにも芋の品種で見た目も食感も変わってくるんですね。
どうしても市販の芋けんぴのカリカリとした食感にならないなあと、ずっと考えてたのですが、黄金千貫だとできちゃいました。なるほど品種だったか。
反対に安納紅は、なかなかカリカリとした感じにならず、甘みのなかに少し焦げの風味も混じってきて、これはこれで新しい可能性があるなあと思いました。

芋の品種と食感の違い。特徴の引き出し方など、まだまだ新しい可能性が見つかりそうなので、これから研究してみます。
いやー楽しみだなー。

2011年10月27日木曜日

TOCORO BLEND COFFEE「AUTUMN」


TOCORO BLEND COFFEE「AUTUMN」のご予約をしてくださったみなさん、ありがとうございます。
珈琲と芋けんぴ、意外な組み合わせですが「AUTUMN」の酸味のある秋の味が、芋けんぴの風味と甘みに合っていておいしく、自分でもびっくりしています。
うれしい感想のメールもいただけて、今後の参考になりました。
ありがとうございました。

少量ですのでついつい一気に食べてしまいますが、まだ残っている方がいればそろそろ芋と砂糖が馴染んできて、食べやすい食感とやさしい風味になっているころだと思います。
時間経過による味の変化も楽しんでみてくださいね。


さて今回の芋けんぴに関しての情報をひとつ。

今回の芋けんぴに使ったさつまいもは、鹿児島県産の『べにはるか』という品種です。
この『べにはるか』は2年ほど前に品種登録されたもので、名前の由来は、「食味やいもの外観などの特徴が既存品種より「はるか」に優れることから」命名されました。

さつまいもの肉質には「粉質」と「粘質」の2つがあり、このべにはるかは「やや粉質」。
しかし糖度が高く、貯蔵して甘みが増してくると蜜があふれ出すこともあり、しっとりとした粘質のものになっていきます。

僕はまだまだ芋に関しての知識はないけれど、このべにはるかは、形といい、味といい、色といい、とても「さつまいもらしい、さつまいも」だと思い、今回使用しました。
芋けんぴにしてみても、しっかりとした芋の風味は感じられ、その肉質と糖度により揚げ方を変えることでいろんな食感にできると感じています。

これからしばらくは、この『べにはるか』で芋けんぴを作っていこうと考えています。
さつまいもの特徴も合わせて、芋けんぴのおもしろさを伝えていきたいです!

2011年10月22日土曜日

伊藤軒 千本




今日の芋けんぴ。

【千本】
メーカー 株式会社 伊藤軒
所在地  京都市南区東九条中殿田町16−1
参考価格 315円
内容量  140g


京都にある伊藤軒さんの千本という商品。
ある人が「京都に皮付きの芋けんぴあったよ。食べてみて。」と言って買ってきてくれました。

皮が全体的についている芋の端っこの部分は入っていないけど、たしかに棒状の先端に皮がついています。まあ皮がついてるからどうだ、ということではないですが。

千本という名前で連想できる細切りのこいつ。
食べてみると、

あ、おいしい。

『生地を揚げる際に砂糖も一緒に揚げる独特の製法で仕上げました』と言うとおり、味も食感も、あと見た目も独特でした。
味は、甘さ控えめ。そして砂糖と一緒に揚げている効果か、独特の香ばしい風味がついていておいしいです。
食感も芋けんぴならではの中が空洞になる揚げ方をしているのですが、けっこう固め。
砂糖のしみ込んだ層がなく、揚げた芋のポリポリとした食感がダイレクトに伝わってきました。

いやー、おそれいりました。
この商品、ぼくは全く知らなかったんですがこんなのがあったんですねえ。
まだ見ぬおもしろい芋けんぴ、まだまだありそうです。
楽しみだなあ〜。

2011年10月20日木曜日

永谷園 生姜芋けんぴ




今日の芋けんぴ。

【生姜芋けんぴ】
メーカー 株式会社 永谷園
所在地  東京都港区西新橋2丁目36番1号
参考価格 210円
内容量  140g




芋けんぴのメーカーというと、今までは見ても知らないところばかりだったけど、お茶漬けでおなじみの永谷園が芋けんぴを出したと聞いてびっくり!
これは芋けんぴの波が来てるか?と探りを入れるため購入。

というか、twitterで「永谷園の芋けんぴ、探してます」とつぶやいたら、優しい方が買ってきてくれました。ありがたし。
コンビニのサンクスで売られているみたいです。

どうもこれ、検索してみると永谷園の生姜部という部活動の一環で作ったシリーズみたいです。
なんかコンビニとかで、そういうちょっと遊び心を感じさせる商品をたまに見かけます。
以前セブンイレブンで見かけた「けんぴっちょ」という商品。
あれは衝撃だったなあ。いろいろと。





けんぴっちょ

話を戻してこの生姜芋けんぴの感想。
まず、肝心の生姜が弱い。

おそらくは食べやすさを考えてこのくらいの味付けにしていると思うんだけど、生姜のピリッとした辛さは全く抑えられています。
食べやすいんだけどねえ… それでいいのか、生姜部よ。

これは生姜にかぎらず、すべての食材に言えることなんだけど、一体その素材「らしさ」はなんなのか、という問題。
例えばトマトで言うと、トマトの専門店などではよく「フルーツのような」トマトが売られています。
とにかく甘い、これはトマトなの?って驚きのあるトマト。
トマトのおいしさを何に求めるかは、人それぞれだと思います。

僕の場合は、ちょっと酸味があって青臭い感じもあるトマト。その味がギュッと濃縮されてるトマトが、トマトらしいおいしさだと思っています。
僕が作る芋けんぴも、そういう芋けんぴがいいなあと思っています。

芋らしい芋けんぴ。

2011年10月17日月曜日

芋けんぴを揚げる

芋けんぴの作り方を公開する準備を進めています。
今日は揚げてるところの動画を試験公開。
最初は芋の水分があるから泡だらけ!

水分が無くなってくると芋が浮かんできます。

仕上げのところ。最後に強火にするとどんどん温度が上がります。わかるかな?


揚げ方ひとつでも泡の状態、芋の堅さ、音、温度、火の強さ、案外わかりやすく説明するのは難しいです。何回もやってみると感覚でわかってくるんですけどね。その辺り人間の感覚ってすごいよなあって思います。

でもはじめは、わかりやすくちゃんと作れるレシピにしたいですね。
一度ちゃんと作れたら、そこから芋の状態がわかってくると思います。

だいぶカラッと揚がってきたなあ、とか。
今日はこんな揚げ方してみようかな、とか。
この芋はずいぶん水分多いなあ、とか。

芋の気持ちがわかってくるとおもしろいだろうなあ。

2011年10月14日金曜日

はじまるトコロ

tocoro cafe」というカフェが三軒茶屋にあります。
エスプレッソと茶道の精神を融合させた珈琲と空間が味わえるカフェです。

今年6年目にしてtocoro cafeオリジナルの珈琲豆『TOCORO BLEND COFFEE』が発売されました。
これは春、夏、秋、冬、それぞれをイメージした味になっていて、おいしいお菓子と組み合わせながら、自分の家で淹れる珈琲で季節感を感じることができます。

焙煎は、「ねじまき雲」さん。
同じ意志を持ち合い、長い時間をかけて信頼と試行錯誤をくり返す。
この組み合わせがあってこそ生まれたのが『TOCORO BLEND COFFEE』なのです。

15日から秋の味「AUTUMN」が発売されます。
秋の味覚、芋や栗をイメージさせるスッとした酸味と甘みの余韻。
この秋味珈琲の初回予約分に、「flip-flopと」として初めて芋けんぴを出すことになりました!
昨日受け渡しも完了し、あとは予約してくださった方の手元に届くのを楽しみに待っています。


ここまで来るの長かったなあ。
tocoro cafeさんに出会って4年目。
それはちょうど芋けんぴを作り始めた頃とも重なっていて、初めて訪れた日のことを今でも鮮明に覚えています。


あれは2007年の2月。
1月に東京に出てきておにぎり屋に勤め始めて、まだその毎日に馴染んでない頃でした。
tocoro cafeの存在は、内装を手がけた小泉誠さんの関係で知っていて、ふと場所を調べてみると、通い始めた職場の途中にあることに気付きました。

遠い存在だったものが、突然目の前にあった。
こんな偶然がすべてのはじまりだったのかもしれません。

ある日の仕事が終わった帰りに、お店に足を踏み入れました。
先客に女性が一人いて、両手で器を包み込み、きれいな姿勢でおいしそうに『泡ラテ』を飲んでいました。
僕は恐る恐る『トコラテ』と『チーズケーキ』を注文。
待っている間の静けさと、店主の上村さんの端正な所作。
背筋が伸びるような緊張感だけど、なぜか心地よい。
ほのかな照明と上村さんの人柄があたたかい空間を作り出し、初めての場所なのに話が弾みました。
先にいた女性があまりにもおいしそうに『泡ラテ』を飲むので、「次は僕も泡ラテを」と言って店を後にしました。

店を出てしばらくは、「なんだこれは!」という衝撃と、あたたかで幸せな余韻のなかで「僕にもこんな気持ちを味わえるんだ。本の中だけだと思ってた。」という想いを感じていました。

後日この言葉にできない衝撃を、素敵な文章に置き換えた本に出会いました。
これもtocoro cafeさんがつなげてくれた本で、川口葉子さんの『カフェの扉を開ける100の理由』。その本の1章に「カフェに天使が舞い降りるとき」という一節があります。
ちょっとだけ抜き出して、
働いてる人々がその場所を好きで、働くのを楽しんでいること。座っている人々がその場所を好きで、自由に楽しんでいること。「いまここにいることが嬉しい」という幸福な相思相愛が生まれている場所に、カフェの天使はふわりと舞いおりる。


それから幾度となく僕の前に天使が舞いおりてくれて、次に進む力をくれました。
芋けんぴの制作もそうやって、一歩ずつ。
上村さんに試食をしていただいたりもして、三歩進んで二歩戻る。
ずいぶんゆったりとした足取りだったけど、ようやくここまで来れました。

上村さん、おいしいケーキを作ってくれる直子さん、出会った方々、予約していただいた方、みなさんありがとう。
これからもよろしく!

2011年10月12日水曜日

芋けんぴの移動販売

僕が芋けんぴで目指している目標は2つあって、ひとつが、
「家で芋けんぴを作る人が増えること」
なんだけど、もうひとつが、
「街に芋けんぴ屋のある景色が増えること」
です。

なんでかって言うと、僕とは全然違う考え方でやってる芋けんぴ屋が現れたらおもしろそうだし、そんな人と芋けんぴ談義したら楽しいだろうなあと思って。
そしてそんな芋けんぴ屋がある街は、きっと楽しい景色になると思うんです。

そのために、より多くの人に芋けんぴのおもしろさを伝えたいと思い、考えたのが芋けんぴの移動販売でした。
移動販売で、車のなかで調理できるようにすれば、いつでもどこでも芋けんぴを作ることができます。

例えば、芋の産地に行ってその場で芋けんぴを作る。
芋の産地からすると、新しい芋の価値が見えるかもしれないし、芋けんぴからしても、新しい産地ならではの芋けんぴができるかもしれない。
おもしろそうなものに素直に、フットワークを軽くこちらから動いていけば、おもしろさが広がっていくだろうと思い描いています。


あとは何といっても青い空!外で芋けんぴを売れたら気持ちいいだろうなあと思うのです。
先日、国立でたい焼きを販売されている「たいやきや ゆい」さんのところに行きました。








その屋台の周りを取りまく空気がすごく良かった。
澄んだ空の下で、ひとつひとつ丁寧に焼いたたい焼きを買い求めて、常連さんや近所の方がやってくる。
焼いてる間の待ってる時間も、のんびりと気持ちよく、ゆいさんとお話しすることができました。

移動販売っていうと、車のなかでカレーとかクレープを売ってるイメージがあるけど、やりたいのは、こういうお客さんと同じ目線に立って、同じ空気を味わえるカタチにしたいなあ。


そんな感じで、移動販売のカタチを模索する日々です。

2011年10月7日金曜日

新芋

新芋の季節になりました。

先日、濱中さんのところで掘ってきた芋を早速芋けんぴにしてみました。
土を洗ってみると見事な紫色だったので、パシャリ。
品種は一般的な紅あずまなんですが、堀たてホヤホヤならではでしょうか。

さつまいもは、この時期10月〜11月が収穫の頃合いです。
しかし収穫してすぐよりも、2〜3ヶ月保存して熟成させた方がより甘みが強くなると言われています。
収穫したての芋は中の水分が多く、おそらく時間が立つことでその水分が抜けていき、甘みが濃縮されていくんだろうと思います。が、予想なので誰かさつまいもに詳しい人に聞いてみたいですね。

それでも新芋は新芋で、切った時の感触はサクッと軽く、じゃがいものようです。
味もなんだかフレッシュな癖のない風味のようで、これはこれで一年に一回のものとして楽しめます。

さつまいもを切った感触で、季節の移り変わりを感じるのもなかなかおもしろいです。

2011年10月4日火曜日

芋けんぴを作る

芋けんぴを作ろうと思ったきっかけは、ほんのちょっとした好奇心からでした。
作り方をネットで調べてみると、
「さつまいもを細く切って、油で揚げて、砂糖みつにからめるだけ」
らしいことがわかり、こりゃ簡単でいいやと思って作り始めたんだけど、まさかこんな大変なことになるとは、この時思いもしませんでした。

調べたレシピで作ってみても、イメージ通りのカリカリな食感にならない。
ふにゃふにゃ。焦げる。砂糖がベタベタ。

そこから試行錯誤が続きました。
なんで作り続けたかと聞かれれば、その当時は「なんとなく」って答えただろうけど、今は少し言葉にできます。

芋けんぴはおもしろい。
きっと自分で作れるようになったら、もっとおもしろい。
自分で作って自分で食べるのもいい。みんなでわいわい食べてもいい。
家で食べるのもいい。外で食べるのもいい。
シンプルだからこそ、そのできる過程を意識することができる。
意外と奥が深くて広がる。


僕の目標のひとつが、
「家で芋けんぴを作る人が増えて、いろんな楽しみ方が生まれること」
です。

そのためにここで、「ちゃんと簡単に作れる芋けんぴのレシピ」を公開したいと考えています。
試行錯誤の結果が実を結び、だいぶ公開できる準備が進んできました。

もうちょっと。
ぜひご期待ください。
芋けんぴを楽しみましょう!

2011年9月29日木曜日

土の感触

28日は、埼玉で無農薬で野菜を育てられている濱中さんにお会いしてきました。
さいたま新都心駅から車で20分、至るところに畑が広がる静かな場所です。


この季節はちょうど夏野菜の終わりの時期で、これから種まきや苗を植える頃なのですが、この日は特別に里芋とさつまいもを少しだけ収穫させてもらいました。






葉っぱはすごく大きかったけど、まだちょっと早かった〜。
メインの根っこに引っ付いてる小さな「こぶ」がいつも食べている里芋で、これから大きくなるようです。





さつまいもはどうかな?






おお!けっこう大きい!
土から出てきたばかりはとても色鮮やか。

さつまいもは土から出てくる、って当たり前のことなんだけど、実際に体験してみるとなんとも言えない感動があります。
それは小学校の頃の芋掘りで感じたものと変わらないんだよなあ。

ごほうも掘ってみました。
ごぼうってこうやって育てられるんですね〜。
葉っぱ、初めて見ました。




意外と育ってて、なかなか抜けない!

30cmくらいの品種なんだけど深くて抜くのが大変。
ごぼう農家の方は、収穫の仕方も工夫があって専用の機械もあるそう。




除草剤は撒いていないので、雑草は手でひとつひとつ抜くか、耕うん機を使うか。
殺虫剤もまいていないから、いろんな虫がいます。

トンボ、コウロギ、バッタ、カマキリ。あと見たことのない虫たち。
もちろん野菜を食べてしまう害虫もいるわけで、食べられないようネットをはったり、農薬を使わない液体をかけたり、害虫を食べてくれる虫がいたり、ひとつひとつ手で取っていったり。

「無農薬はひとつひとつやっていくしかない。」
草刈りを手伝いながら、濱中さんの言葉を聞くとホントそうだよなあと思います。
そうやって手間をかけて育てられた野菜は、土やそのなかに住む微生物の力かわからないけど、ちゃんとおいしく育ちます。
去年食べた、濱中さんのさつまいもは今までで一番おいしかったなあ。

これは小松菜、だったかな。
虫や草の生命力はすさまじく、そんな環境を実際に見てみると当然のように野菜も少しかじられてしまいます。
土の上で見ると当然なんだけど、野菜売り場で見ると避けられて売れなくなってしまう。
手間をかけておいしい無農薬の野菜ができても、安いものばかり売れて値段を下げざるをえなくなってしまう。
できた野菜をどこでどうやって売るか。おいしい野菜が売れず、ずいぶん無駄になっている野菜たちがいるという現実があります。

また自然災害で収穫ができなくなったりしたらどれだけ保証されるのかわからず、収入が得られない。
そういう問題が重なって跡継ぎがいなくなり、農業をする人の高齢化が問題になっています。

どうにかしたいなあと思うのですが、いきなり法律を変えるだとか、制度を作るだとか大きなことはできません。
濱中さんの言うように「ひとつひとつやっていくしかない。」

まずは土の感触を知る。
土の感触を知る人がひとりでも増えてくれたら。
これならできそうです。

これからも土の感触がちょっとだけでも感じられる情報を伝えていこうと思います。

2011年9月24日土曜日

南国製菓 塩けんぴ


今日の芋けんぴ。

【塩けんぴ】
メーカー 株式会社 南国製菓
所在地  高知県高岡郡四万十町見付1132の1
参考価格 198円
内容量  155g


南国製菓さんの塩けんぴ。
これは芋けんぴ界の革命児だと思っています。

黒ごまとか黒糖などの味付けはそれまでにもあったけど、それとは決定的に違うものがある。
めちゃくちゃおいしいんです!

ちゃんと甘いんだけど、少し遅れて甘さを引き立てる塩味が感じられる。
細くて軽い食感は、しょっぱさを程よく抑えていて、やっぱり食べると止まらない。
この感動は人に伝えたくなる感動です。

高知県食品産業協議会 素朴な高知のお菓子の伝統とニーズ
高知新聞       塩けんぴ 伝統生かしファン拡大


このあたりの開発背景を読むと、南国製菓さんの柔軟さとチャレンジ精神から、この塩けんぴが生まれたことを知ることができます。
人を感動させるものの背景には、人の想いがある。


去年高知に行った時、南国製菓さんの直売所「水車亭」にも行きました。
芋けんぴが自由に食べられる休憩スペースがあって、1000gくらい入った大袋が積み上げられていて、外でできたての「青のりけんぴ」を試食しました。あれもおいしかったなー。
南国製菓さん、これからも楽しみにしてますよー。

2011年9月21日水曜日

我が子菓子 善蔵 ゆず入り芋菓子


今日の芋けんぴ。

【ゆず入り芋菓子】
メーカー  我が子菓子 善蔵 宮栄商事有限会社
所在地   愛媛県喜多郡内子町内子
参考価格  273円
内容量   100g



以前紹介したしょうが芋菓子と同じ善蔵さんの「ゆず入り芋菓子」。
こちらも太めでサクッとした食感で、口に入れた瞬間ゆずの香りがふわっと広がります。
最初はゆずの苦みと芋の風味の組み合わせに違和感を感じてたんだけど、食べ続けると不思議と癖になる味です。
サラサラとした甘さで食べやすく、僕は善蔵さんかなり好き。

あともうひとつ、黒ごま芋菓子も期待大!

2011年9月17日土曜日

はじめまして

はじめまして。こんにちは。
『flip-flopと』の加藤晶夫です。

突然ですが、僕は「芋けんぴ」が好きです。
好きすぎて自分で芋けんぴを作って販売して、もっと多くの人に芋けんぴの魅力を伝えたい、と思うようになりました。

芋けんぴの魅力とは何なのか。なぜ芋けんぴなのか。
よく聞かれるのですが、実はうまく言葉にできないんですよねえ。

あっ、そうか。もしかして「芋けんぴ」を知らない人もいるかもしれませんね。
芋けんぴは、さつまいもをスティック状にカットして、油でカリカリになるまで揚げて、そして砂糖みつにからめて乾燥させたお菓子で高知の特産品です。
しかし全国のスーパーなどで売られていて、ポリポリと食感が楽しく、ついつい食べる手が止まらなくなるシンプルで親しみやすい、子供から大人まで食べられるおやつにぴったりな一品です。

ざっと説明するとこんな感じなのですが、芋けんぴの魅力はこれだけには留まらないのです。
例えば原料である、さつまいも。
今身近にあるお菓子で、これほど素材自体の風味を感じさせるものはあまりありません。
そしてそのさつまいもにも、たくさんの種類があって、それぞれに味、食感、色などの違いがあり、もっと掘り下げるとそこに関わる人がいて、その芋が生まれてその土地に根付いた歴史があります。


シンプルだからこそ見えてくるものがある。
「芋けんぴ」は僕に、おもしろいものは身近にあることを教えてくれたお菓子でした。

このブログでは、そんな芋けんぴの魅力を伝えていったり、僕が芋けんぴ屋を開業するまでの道のりを書いていきたいと思います。

よろしくお願いします!

2011年9月12日月曜日

コープ 九州の芋けんぴ



今日の芋けんぴ。

【九州の芋けんぴ】
メーカー 日本生活協同組合連合会(CO・OP)
製造元  澁谷食品株式会社
所在地  九州工場 鹿児島県鹿屋市串良町細山田
参考価格 158円
内容量  170g


コープの「九州の芋けんぴ」。
なんでわざわざ九州の〜と言っているかというと、コープが展開する「産地のみえるシリーズ」のラインナップだからだそう。

味は太すぎず、細すぎず。甘すぎず、やわらかすぎず。
これぞ芋けんぴ!といった感じ。

それもそのはず。
製造元の澁谷食品は知る人ぞ知る、芋けんぴ界の大御所。
なんと芋けんぴの生産量は全国シェア50%を占める。
 ちなみに本社は高知です。



さてここでもう一点、芋けんぴの袋によく見る言葉を見てみましょう。
それは、「黄金千貫(こがねせんがん)」という言葉。

黄金千貫とは、さつまいもの数多くある品種のうちのひとつで、見た目は黄色いさつまいも。
主にでん粉の原料として育てられたが、収穫量が多いので後に焼酎の原料としても育てられるようになりました。
またホクホクとした食感の良さから芋けんぴの原料にも使われるようにもなりました。

というのは調べてみてのまとめで、実際のところはわかりません。

どのメーカーも黄金千貫は芋けんぴのための特別な芋だ!と言わんばかりの表記の仕方なので、気になって取り寄せてみたことがあります。
その頃はさつまいも初心者で、今ほど味の違いはわからなかったけど、食べてみるとたしかにホクホクしておいしい。
でもこれってさつまいも?って感じでさつまいもの風味としては物足りないように思えました。

偶然、黄金千貫のなかでもそういう芋だったという可能性もあります。
ただひとつ言いたいのは、さつまいもの種類にもいろいろあって、芋けんぴの世界はまだまだ奥が深いってことです。


でも普通の芋けんぴが食べたい!という時の芋けんぴは、間違いなくこれでしょう。

我が子菓子 善蔵  しょうが芋けんぴ




今日の芋けんぴ。

【しょうが芋けんぴ】
メーカー  我が子菓子 善蔵 宮栄商事有限会社
所在地   愛媛県喜多郡内子町内子
参考価格  368円
内容量   180g


僕の芋けんぴ好きを知って、心優しい方がおすそわけしてくれました。
ありがとうございます!

食べてみての感想ですが、ここの芋けんぴは今まで見てきたなかでも一番といっていいくらいの太さです。
でも食べやすいザクッとした食感で、1本でもかなりの満足感があります。
とはいってもついつい食べてしまいますが。

しょうがの風味も辛すぎない程度にしっかり効いていて、僕のようなしょうが好きにはたまらない芋としょうがのバランスになっています。
お子さんとかしょうがの好みによって評価は変わっていますが、善蔵さんには芋けんぴではめずらしい「ゆず味」もあり、こちらもゆずの風味をうまく生かした商品となっています。

ところで気になるのが、「我が子菓子」という名前。
善蔵さんのホームページを見ると、
我が子に混じりけのない、安全なお菓子を食べさせたい。
という願いがこめられているようです。
素敵だなあ。
地元愛媛にこんな素敵な会社があるなんて、ちょっと就職したくなってきました。
他の飴や駄菓子もおいしそうなものばかりで、ずっと続いていってほしい会社です。

2011年9月8日木曜日

唐船峡食品さつまフーズ 紫芋かりんとう


今日の芋けんぴ。

【紫芋かりんとう】
メーカー 唐船峡食品さつまフーズ
所在地  鹿児島県指宿市開聞十町
参考価格 320円
内容量  160g


結構太めで歯ごたえはいい。
ちょっと油っこいかなと思ったけど、紫芋独特の風味は感じました。

ちなみにメーカー名にある唐船峡(とうせんきょう)とは、指宿市(いぶすきし)にある渓谷のこと。
流しそうめん発祥の地で、1962年に唐船峡の清流を生かした観光PRのために始まり注目を集めたそう。
今は、回転式の流しそうめん器で有名らしいのだけど、知らなかったー。
動画で見たらすごい速さで回転してておもしろそう。
涼しそうだしいいですね。